第103回(1996年7月分)「人事を尽くして天命を!」

2013.06.05

米国アトランタへのオリンピックには、日本人が10万人も見学応援に行くそうですが、日本経済は不景気からの回復途中というのに、こういう旅行ができる国民の力には、相当強いものがあるのだなぁと妙に感心しています。

私は、オリンピックのサッカーで絶対に負けるといわれていたブラジルに日本が勝ったことで、絶対というものの存在し難いことを目の当たりにして、「人事を尽くして天命を待つ」とか「窮すれば通ず」というような、とにかく全力を尽くして物事に当たれば、何かの結果が出てくることを強く感じました。

世界の檜舞台で良い成果を挙げた選手には、心から祝福するのは当然のこととして、実力を出すことができずに、落胆している選手にも、一生懸命に練習し努力したのは自分であって、他の誰でもないのだから、今後の人生において、練習の成果を出していって欲しいと激励したい気持ちです。

スポーツが「お金稼ぎ」にだんだん直結するようになっていく傾向ですけれど、スポーツを通じて得た体験を是非とも実社会での活動に発揮してもらいたいものです。自分が努力したり、苦労した体験は、自分自身の財産であり、自分が生きた証(あかし)です。私達も自分の体験を明日に生かせるように今日の一日に良い体験をして生きていきたいものです。

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