第299回(2012年11月分)「私と社用車」
2014.03.10
当月は私と社用車の事故の話です。私は、昭和56(1981)年12月に中西文山堂に入社し、当初は先輩営業マンのライトバンに同乗して、営業見習いをしつつ、ビジネスフォーム(コンピューター帳票)の営業をしていました。そのうち、新規顧客の開拓の為に、会社が新車(カローラリフトバック)を私の専用車に購入してくれました。この新車は、レッドワイン色で形もいいのですが、そのせいで荷物の積載には難がありました。車の番号は「717」でゴロもよく、憶えやすいものでした。ある夜のこと、営業から帰社する途中、大和郡山の昭和工業団地内をかなりの速度でしかもセンターラインをまたいで走行していたところ、変則的な道路接合部で前方から来た車と正面衝突しそうになった時、とっさにハンドルを左に切り、歩道の段差を乗り越え、横転しながら土堤を落下し、小島金属工業株式会社奈良工場のフェンスを倒して、トイレの建物にぶつかって止まりました。
事故は、一瞬のことですが、私の記憶では一瞬がスローモーション映画のように時間がゆっくりと流れました。体は全く無事で、まるで奇跡のようでした。車は全損で修理不能、車輌保険のおかげで、新車(カローラセダン)に乗り替えました。
その時のことは、今でも時々思い出します。事故現場を通るときは必ず思い出し、自分自身が本当に幸運に恵まれたことに感謝するとともに、安全運転を肝に銘じます。あの時、私が死ぬか身体障害者になっていれば、今日のアイプリコムはないだろうと思います。私が、自分一人の能力でどんなに努力したところで、確実に得られるものの保証はありません。しかし、いろいろな人との出会いに恵まれたことと自分自身の運のよさに助けられて今日のあることの価値の重さをひしひしと実感する今日です。
今週から、クラウンを新社長に譲り、私はレクサスの中古車に乗っていますが、多分この車が、私が乗る最後の社用車になるはずです。