第53回(1992年5月分)「ギャンギャン言う会社」
2013.03.27
売上の方は、残念ながら全く不本意な実績しか上がっておりません。売上不振の根の深さは相当なものです。今年3月は前年に比べて99%、4月は82%、5月も80%台で3・4・5月の一番目標の高い月に80%台が2ヵ月もあるという悪い状況です。
昨年度は、年間売上高を1億3千万円伸ばして10億5百万円に達しました。昨年は休みも14日増やしたのにもかかわらず、よく受注を伸ばし仕事も片付けることができたわけです。もちろん受注の伸びの中には、特需の恩恵が7千万円分はありました。しかし、営業としての受注の伸びが6千万円分はあったわけです。今年はその受注の伸びがありません。営業の方々に受注確保の為に全力を必死になって上げていただきたい。
又、受注減は営業だけの問題ではありません。工場部門が確実に勤務時間が減った分納期を後にずらしていると言う悪い傾向が顕著です。土曜日仕事をしなくなった分の仕事を次週へずらしていたのでは今までより日数的には2日遅れることになります。工場部門の方々にも、仕事は前倒し以前より納期は短縮という姿勢での仕事の取り組みを、再度徹底させていただきたい。
2年前に比べて休日が19日も増えているのです。給料も増えています。1日当り1時間当りの賃金は2年で平均20%上がっているのです。
中西文山堂は「仕事をする会社」「がんばる会社」が看板です。どうも土曜日休みにかまけて、自社生産すべき仕事まで外注し、日々の残業も少なくなり、「1日1日のがんばり」が以前よりずっと少なくなったのではないでしょうか。
いつも申しておりますように、当社は受注してはじめて生産できる受注生産の印刷会社です。営業の方々の「受注獲得のがんばり」と工場の方々の「まちがいのない仕事を納期に間に合わせるがんばり」がスムーズにかみあって売上が増えれば理想的ですが、ギャンギャン言いながらでも成果を上げていくことこそ大切です。売上増、仕事の完遂のために多少のギクシャクは当たり前、皆んなおとなしい、何もいわない、仕事をしない会社に明日の繁栄はありません。
そこで、今一度2年以上経験のある社員の皆さんは仕事をどんどん片付ける会社・社員に立ち戻るよう各人が自分自身の立場で、自分の持ち場で、決意を新たに職務に頑張りを発揮して下さい。新入社員の方々はそういう先輩にきっと続いてくれるでしょう。