第41回(1991年5月分)「韓国の学生運動に思う 彼我の差と生命の大切さ」
2013.03.12
隣国韓国の学生運動の激しさについて、その激しさに驚いておられる方も多いと思います。私も学生の焼身自殺者が7人も出て、「なぜ」「そこまでしなくても」という気がします。
昔、日本でも日米安全保障条約の締結の時には、「安保反対」のデモが連日繰り広げられ、機動隊と学生・労働者(?)が激突していたことがありました。その時にそれに抗議して、催涙弾の直撃で一人の女子学生が亡くなって大騒動ことがありましたが、焼身自殺した学生は一人もいませんでした。日本と韓国の人間の気性の違いというか、国民性の違いというか、何か根本的に違うものがあるように感じました。
日本人と韓国人は、顔も似ていて、漢字も一部使用するし、箸も使うしという具合で、よく似ているようにお互い錯覚するのですが…。
似ているようではあっても、歴史的な背景がまったく異なり人の考え方も根本的に違うようです。お互い同士が同じ考え方をしていると思うところに、たいへんな誤解を生じるわけです。むしろ欧米人以上に理解する努力が必要なのかもしれません。
私は、若者が自殺するよりも、死ぬくらい一生懸命努力して生きぬいて、人と国家のために奉仕することに目を向けて欲しいと思います。この世に生まれた以上、1日も長く生きて社会に役立つことこそ大事ではないでしょうか?
補足説明
1991年4月から韓国で、ノテウ政権に対する反政府運動(デモ)に参加していた大学生が、警官に殴打され死亡した事件が発生。それに抗議する学生の焼身自殺が続発。