第70回(1993年10月分)「自分が得たものを社内に普及させる難しさ」

2013.04.18

会社の年度のはじめの時期に私は、いろいろ対外的なことで会社を留守にしていました。その中でも行ってよかったなぁと思う会が、全国印刷工業組合連合会の総会(愛媛県松山市で開催)でした。奈良県印刷工業組合の経営委員長として参加し、会社に直接メリットのあることとして「取引慣行改善チェックリスト」を入手しました。これは今までお客様との取引の中で、永年の慣行(しらずしらずのうちにお客様も印刷会社も当たり前と思ってしまっていること)を改善して、印刷会社が不当に負担している費用をお客様に理解してもらって代わって負担していただき、印刷会社の適正利潤を確保しようという画期的な組合としての取り組みのキッカケとなるものです。
又、「FD(フロッピーディスク)入稿の手引き」という資料も入手できました。当社でも時々あるお客様のフロッピーディスク(文字入力済)を活用して組版することをもっと印刷会社の営業マンが理解し、更にお客様にも理解してもらうことにより、印刷会社での組版の生産性を飛躍的に向上させようというものです。中西文山堂版を作成中ですので、完成したら営業部・生産管理課・制作課の皆さんに周知徹底させ、ワープロに強い、あるいはワープロの好きなお客様からの受注入稿をスムーズにして得意先拡大と自社の生産性向上に役立てれば一挙両得となります。

ところで、私は何の会でも会社を代表して参加する限りは、何かのメリットがなければならない、何かを学んで帰らなければならないという意志は強いのですが、その後が問題だと反省しています。即ち、自分が得たものを会社で生かす為に、それを生かしてくれる人(社員)に伝える努力が全く欠けています。この点を大いに反省して、これからの対外的活動が会社の向上発展に結び付けられるようにするつもりです。

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