第66回(1993年6月分)「自由民主党の分裂」

2013.04.12

本日のトップニュースは、何といっても皇太子殿下の結婚のはずでしたが、それも先日の衆議院の解散にとってかわられました。いよいよ自由民主党が分裂です。今後の総選挙で、自民党が単独で過半数をとることができないという予想は正しいとおもいます。「新生党」「さきがけ」等新しい政党、グループが生まれました。戦後日本の政治のしくみが激変期を迎えました。単独の政党による政権樹立が困難になり、保守、革新政党の種々の組み合わせによる連立政権が予想されます。

当分、政治的な不安が続くと考えられますが、この時期に最も重要なことは、我々国民がもつ一票の尊さをどのように発揮するかによって、日本の民主主義の定着後、成熟度がわかるといっても過言ではありません。
戦争に敗れて、戦勝国アメリカから与えられた民主主義が日本人と日本の社会にどの程度根付いたものか、それが問われるのが今回の総選挙です。

ここで、投票という最大の政治参加の場を放棄する国民が多ければ、正に政治的な混乱に拍車をかけ、政治改革、行政改革もどことやら、英国病への患者の道に一直線に進むだけとなるでしょう。

以前にもこのメッセージに書いたと思いますが、「国民はその程度に応じた政府しか持つことができない。」という言葉がまたまた思い出されます。どんな国民も皆んな棄権をせずに、清き一票を投じて国民の程度が如何程のものか世界にアピールできるような結果になってくれることを祈ります。

又、社員の皆さんがこの政治混乱を機会に、より政治に、社会情勢に関心を持ってくれるように期待します。

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