第216回(2005年12月分)「石油ストーブ不良品回収と私」

2013.11.12

松下電器社製の石油ストーブ(強制吸排気式)の不良品回収問題を取り上げます。TVで新聞で、そして折込広告で松下が製品回収を呼びかけるのを見たり、聞いたりする度に私は自分の経験を思い出します。実は私が昔、松下電器産業株式会社ガス機器事業部計算センターに勤務していた時、ガスストーブのガス漏れ不良が発生して、その不良品の回収業務に従事しました。

その時、入社2年目で24歳ぐらいでしたが、神戸の星電社という家電量販店の三宮本店に派遣され、そこがお客様に配送した配送伝票の控えをもとに、住所を調べ一軒ずつ訪問して、新しい製品と交換しました。たった一週間ほどの応援に行っただけですが、この一週間は、私にとっては一年にも相当する良い経験になりました。それと同時に、人命にかかわるような不良品を出せば、信用失墜の上に、莫大な費用と時間がかかることを身をもって知りました。

又、その時の松下電器の貴重な苦い体験が、ガスと石油とエネルギー源は異なるとはいえ、同じような失敗が繰り返され、現実に死者が出るほどの重大事になったことが、残念でなりません。

私達、アイプリコムではお客様を殺してしまうような製品(印刷物)を、作ることは絶対にできませんが、失敗というものがどれ程会社の経営を危機にさらすものかよく自覚して常に良品100%を目指して、努力しましょう。

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