第83回(1994年11月分)「銀行の弁財天」

2013.05.09

当社のメインバンク(MAIN BANK)の南都銀行畝傍支店で毎年行われている弁天講の祭礼についてご紹介します。

毎年11月下旬に、弁天様の掛軸を南都銀行畝傍支店の会議室に掲げ、講員(銀行の取引先の人達と銀行の人達)が集まって祭礼をします。畝傍山口神社から神主さんが来られ、祝詞(のりと)を奏上され、講員が一人一人玉串を奉奠(ほうてん)し、二礼二拍手一礼の神式の拝礼をします。そして講代表者の挨拶や、南都銀行本店から来られた役員の挨拶そして支店長の挨拶があり、最後にみんなで記念撮影です。それから場所を三宝庵に移して、立食で直会(なおらい)をします。

なぜ銀行に弁天様かというと、そもそもこの支店は明治29年(1896年)に創立された畝傍銀行の本店で、その後箸尾・田原本・高田・新ノ口に支店を設置し、遠く高野山にも支店を開設されたのだそうです。その時、高野山金剛峯寺から信仰の厚いことを賞(め)でられて、弁天様の掛軸をいただいたのだそうです。

その後、畝傍銀行は大正9年(1920年)に吉野銀行に吸収合併され、昭和9年(1934年)には、その吉野銀行も六十八銀行、八木銀行、御所銀行と合併して現在の南都銀行が生まれました。

一方弁天様は、いつも変わらず毎年1回だけ公開されて講員によっておまつりされているというわけです。この弁天様は、噂によると重文級の文化財として価値があるそうです。それになかなかのべっぴんさんです。

銀行と弁天様何か変な組み合わせですが、古い今井の町に似合う話題です。蛇足ですが、この畝傍支店は今井町の町並に合わせた建築物ということで表彰されたそうです。

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