第23回(1989年11月分)「ベルリンの壁が撤去」

2013.02.16

世界ニュースの中で11月のトピックスはなんといってもベルリンの壁が一部撤去され自由通行ができるようになった事でしょう。

第二次世界大戦後ドイツはその領土をポーランドにとられ(ポーランドは本来の自国領土をソ連にとられた)、なおかつ東・西ドイツに分けられました。ベルリンは昔のドイツの首都であったのですが、東ドイツの中にあるために、東と西に分割されてしまったのです。アメリカ(資本主義)、ソ連(共産主義)体制の対立する厳しい最前線として28年間も分断され続けてきました。
今、東欧諸国では、自由化に対する民衆のあつい情熱がほとばしり次々と成果を上げています。過去にも、そういう自由化運動は何回かありましたが、ハンガリーでもチェコスロバキアに於いてもソ連の軍事介入によってその都度つぶされてきました。近頃は、ソ連のペレストロイカのおかげでソ連軍の介入がなく民衆の意思が一つずつ実現しているようです。

振り返って我が日本を考えるとき、大東亜戦争で何百万人もの犠牲をはらった結果、アメリカ等の力によって民主主義を獲得する事ができました。国民の熱い情熱によって得た自由と民主主義でないところに日本の民主主義の弱点があります。
特に、国民はもっと政治に関心を持つ必要を痛切に感じます。皆さんの自由な投票権は、自然に与えられたものではないことをよく理解して、必ず投票権は行使して下さい。
何か説教じみましたが、寒さに向かって元気よくデモする東欧の人々の映像に触発されて、我々の今なすべき事に最大限の努力をしましょう。

一覧

このページの先頭へ